ぽてぃろーです🐶
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夢に向かって1歩踏み出すかどうか
映画『ミス・フランスになりたい!』オフィシャルサイト 2021年2/26公開 (ayapro.ne.jp)
身体は男性、心は女性のフランス人が、子供の頃から夢だったミスフランスを目指すお話です。
子供の頃、学校で将来の夢・なりたい職業とか発表しあっていましたけど、こういうのって万国共通なのですね。
この人はみんなの前で「ミスフランスになりたい!」というのです。
そんなシーンから始まり、一瞬で物語に入り込める映画でした。
難しい夢って憧れて終わりがち
この、見かけが男の子。とっても中性なんです。
女の子に見られることもよくある。
でも女の子として存在することができないから、背中を丸めていつもひっそりと生きている。
そんな彼女の背中を押してくれる人たちが、大家さんはじめとするマンションのみんな。
お金がないからって1部屋をシェアする文化、日本人からするととても面白いですよね。
このマンションのオーナーのお部屋でみんなで食事を共にしながら、あーでもないこーでもないって語らいながら日々を過ごしていく。
私、共同生活とか集団行動が苦手なのですが、こういう生活を気を遣いすぎずに実現できるのならいいなーって憧れます。
ほんの些細な楽しい出来事とか迷ったとき、悲しいときも別に話をしなくても同じ空間に誰かがいるだけで救われることってあります。
彼女は、そんなみんなに少しずつ力をもらって動き出すのです。
人に輝きがついてくるとき
「自信が付いた時」だと思っています。
彼女が、夜のお店の女帝にどうしたら女性になれるかを相談に行くと、「肩幅」と「寸胴ウエスト」「足の大きさ」を指摘されて、そこから毎日、補正コルセットと0.5センチ小さな靴、しかも基本的には10センチ、休みたいときは8センチのハイヒールを履くよう言われます。
もちろん女性の洋服もまといだします。
すると、彼女の下を向く癖や丸みのある背中がどんどん取れていき、視線が上へ上へと向いていきます。
視線の角度が上がるごとに表情も穏やかに、かつ、輝きもまといだすと何とも言えないふんわりとした魅力を発するようになるんですよね。
私も背中がぴんとしてきましたし、心の奥がワクワクしてきました。
こういう成長の軌跡ってとても胸が熱くなります。人の輝きって本当にまぶしさがあると思います。
その人が通るだけで目を奪われるとか、見えない素敵な何かを悟る、感じ取るってとても不思議です。
人に嫌われること
嫉妬や妬みから本人の気が付かないうちに誰かから嫌われている・・・。
「あれ?」という違和感が重なり、ふとした時に点がつながって気が付きます。
彼女は、ミスフランス候補者との共同生活で常に周囲から距離を置かれ、耐えられなくなり一度逃げ出します。
女性にならなくていい、娼婦でいい、そんな風に卑屈になってきつきつのコルセットもキュッとしたハイヒールも脱ぎ捨てます。
そんな自暴自棄の彼女を救うのがゲイのハウスメイトとオーナー。
「自暴自棄や臆病になって進む道はいいことがない。」
そういうことを自分の過去を話すことで彼女を諭します。
ミスフランスになるには、たかだか10人くらいに嫌われて落ち込むようじゃ無理。
6万人の観客を取り込める力が必要なんだと主催者にも諭されます。
だだっ広い世界の中のほんのわずかな自分の世界で嫌われることってたいしたことがない。
自分の本質と向き合うこと、その本質を受け入れてくれる場所、そこがどこか。
そのためのミスフランスへのトライ。
迷いに迷って原点に立ち戻るときのふっきれた感じがとてもカッコよかった。
クールだった。魅力にあふれていた。
そういう自分の信じることへのひたむきさって、とても透き通っていてキラキラしてます。
誰もの心を揺さぶるのはこういう輝きだと思うのです。
ぽてぃろー